絵画修復はプロの仕事、「餅は餅屋」は世界共通

トラネコ

2020年06月28日 00:00

素人が絵画を修復しようとして大失敗する事態がまたもや発生、
専門家が素人によるアート修復の規制を訴える

絵画や彫刻などの芸術作品は時間が経つにつれて劣化してしまうため、貴重な作品を後世に残すために定期的な修復作業を行う必要があります。しかし、時には修復作業が専門の知識と技術を持った人ではなく、単なる素人に任されてしまうケースもあります。そんな素人による芸術作品の修復事例が相次いでいるスペインで、またもや「素人による修復作業で芸術作品が台無しになってしまった」という事例が報告されました。

スペインでは2012年、教会にあったエリアス・ガルシア・マルティネスのフレスコ画「この人を見よ」の修復作業を素人である80歳のセシリア・ヒメネスさんが行い、「まるで血色の悪いサルのようなキリスト」が誕生してしまいました。世界的に有名となったこの修復後の絵画には多くの賛否が寄せられ、皮肉にも話題となった絵画を見るために観光客が殺到し、ワインのラベルやマグカップといったグッズまで作成されています。

また、2018年には16世紀に作られた木彫りの聖ジョージ像の清掃を美術教師に任せたところ、美術教師が誤った塗料を使って修復作業を行い、彫刻を台無しにしてしまうという事態も発生。結果的に彫刻は専門の機関に修復が依頼され、木像はほぼ元どおりにされました。

このように素人による芸術作品の修復失敗が多数報告されているスペインで、新たな悲劇が発生したとのこと。スペインのバレンシアに住むある美術収集家は、バロック期の画家であるバルトロメ・エステバン・ムリーリョの作品「The Immaculate Conception of Los Venerables」の複製画を修復するため、家具修復業者に1200ユーロ(約14万5000円)を支払いました。

ところが、修復された絵画に描かれていた聖母マリアは、明らかに元の絵画とは似ても似つかないものとなっており、持ち主は憤慨して元通りに復元するように命じました。しかし、再度の修復でもやはり失敗し、もはや聖母マリアには見えないただのおばさんのような顔になってしまったとのこと。以下の画像の左が元々描かれていた聖母マリアで、右上が1回目の修復、右下が2回目の修復で描かれた聖母マリア。だんだん悪化している様子がわかります。

ガリシア文化遺産保護修復学校のフェルナンド・カレラ教授は、こうした芸術作品の修復失敗事例は適切な訓練を受けた修復者のみが作業を行う必要性を強調していると指摘。「私はこの男、または彼らが『修復者』と呼ばれるべきではないと考えています。正直に言いましょう。彼らはヘタクソで芸術作品を台無しにします」と、カレラ教授はコメントしています。
<後略>
Gigazine 2020年06月23日
https://gigazine.net/news/20200623-spain-botched-art-restoration/



         バルトロメ・エステバン・ムリーリョの作品
   「The Immaculate Conception of Los Venerables」の複製画




     エリアス・ガルシア・マルティネスのフレスコ画「この人を見よ」



          16世紀に作られた木彫りの聖ジョージ像






ガリシア文化遺産保護修復学校のフェルナンド・カレラ教授は、
 こうした芸術作品の修復失敗事例は適切な訓練を受けた修復者のみが
 作業を行う必要性を強調していると指摘。「私はこの男、または彼らが
 『修復者』と呼ばれるべきではないと考えています。正直に言いましょう。
 彼らはヘタクソで芸術作品を台無しにします」と、カレラ教授はコメントしています。

全くその通り!
「専門家が素人によるアート修復の規制を訴える」
それ以前のきわめて基本的な問題だと思うが・・・



このように素人による芸術作品の修復失敗が多数報告されているスペイン
これな・・・

まず読者諸氏も思ったと思うが、私が不思議に思う事は、
何故このような歴史的にも文化的にも貴重な作品の修復を
ズブの素人に任せてしまうのだろうか?
ということである。

この「修復」と称する仕事を見る限り、修復の専門家以前の
まったく絵すら描いたこともないド素人の「仕事」だということだ。
なぜ絵の所有者はそのことがわからないのだろうか?

さらに、請負者は自分が絵も描けないのに何故この仕事を請け負ったのか?
例えば、大工の基礎知識も技術もない者が、誰かに家を建ててほしいと依頼され、
「わかりました!」と二つ返事で仕事を請け負うか? ということである。

スペインもバロック絵画など古い壁画が多く残る国だから、
絵画の伝統的な修復技術は高度なものがあると思うのだが、
なぜこれらの絵画の修復に専門家を依頼しなかったのだろうか?


つまり・・・

 依頼者も受注者も、
 何にも考えていない、
 バカだということだ(笑)






私も以前メキシコの個人の別荘に設置されてある
礼拝堂のマリア像の修復を依頼されたことがあった。
塗料がはげ落ち色が経年劣化していたものだ。

絵の具はアクリル塗料だったので思ったより簡単にできたが、
それでも土日二日×8時間を使って6日かかったのを覚えている。
やはり聖像だけに気軽にはできない、ある種の緊張感があった。

修復過程でマリア像の肌の色で所有者と意見の相違をみた。

メキシコのマリアはグアダルーペの聖母と呼ばれた先住民の女性である。
褐色のマリアと呼ばれている事から、肌は白くはないので故事に従ったが、
所有者は白人の肌にするよう要求してきたので、塗り直した事があった。

マリア像の所有者は私の絵画技術を知った上で依頼してきた。
私が素人ではなく、絵画の専門家という事を確認した上での依頼で、
普通このような内容の仕事を依頼するなら当然の確認事項である。



        写真を収めたPCとデジカメを盗難で失ったので、
        別の写真を使うが、こんな感じのマリア像である。



ヨーロッパでは中世以来、教会などに宗教画が多く描かれており、
これは当時のほとんどの信者が文盲なのでキリスト教の教えや、
イエス・キリストの物語を学習する為に絵画で表現したのである。

そういう意味では、西欧絵画は宗教画から発展したと言ってよいだろう。
その絵画の修復は昔の伝統的な技術や顔料や材料に精通した、
大学などで専門教育を受けたプロフェッショナルの仕事
である。

特にルネサンス期の壁画においては、フレスコ画テンペラ画が中心であったが、
この当時発明された油絵の具を使ったものもあったり、フレスコとテンペラと、
油彩の混合したものもあったりで、修復作業には絵の具の分析が重要なのだ。

例えば・・・

レオナルド・ダ・ヴィンチの名作「最後の晩餐」には、
フレスコ画の上から性質の違うテンペラ技法を重ねており、
材質の違いなどから剥離が激しく修復が何度も繰り返された。



           ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」修復前



                修復後



閑話休題。

今から12年前の話だが・・・

南朝鮮のソウルにある歴史的建造物・南大門が放火によって焼失した。
その修復作業が行われたが、その中にある壁画の修復作業も同時に行われた。
ところが完成後たったの5か月で塗料が剥脱して問題になった。

そこでいつもの通りだが、
チョンいわく・・・

 「日本製の膠を使った所為ニダ!」

<参考記事>
韓国の国宝の復元作業で、日本製の接着剤が使用され問題に
サーチナ 2012年6月14日
https://news.livedoor.com/article/detail/6657696/






事実は胡粉の使い方の基本中の基本を完全無視した、
南鮮の「人間国宝」サマのお仕事が原因
だということである。
日本では日本画専攻の学生すら犯さない初歩的ミスである。
これは日本画の素人の私でさえ写真からすぐにわかった。

恐らく朝鮮半島の社会では古代から続く膠をメディウムに使用した、
伝統絵画の技術がきちんと踏襲されていないのではないかと思う。
古いものはすべて破壊する軽薄な文化を持つ事大主義民族ならではである。

<参考エントリ>
やはり伝統技術などない国・韓国(笑)
https://ryotaroneko.ti-da.net/e5426440.html



         修復して半年もしない内に剥離した絵画
         また木のひび割れは原木伐採後十分に、
         乾燥させていないからではないだろうか?



ということで・・・

昔から「餅は餅屋」という諺が語る通り、
ヘタに素人が付け焼刃的な技術を行使すればロクな事はない。
何事もプロ(専門家)の仕事が一番適確で安心なのだ。

あいちトリエンナーレ展に出品された芸術以前の稚拙な「作品」
あれらもプロの造形専門家ではなく、まったくのド素人の作品である。
私なら展示される方が恥ずかしいと思うがな・・・

またそう考えてみると、今の日本の政治にも政治のプロが実に少ない。
売国サヨク系の野党など、売国奴はいても政治家そのものがいない。
自民党にも金と名声目当ての政治屋が殆どだから何をかいわんやである。

 日本にはどの分野にも専門家が、
 減少しているのかもしれないな・・・










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