雑感・民主主義という政冶システム

トラネコ

2014年06月25日 00:00

世界で後退する民主主義、欧米でも勢いを増すポピュリズム
…次々機能不全に陥るなか、独裁体制の中国独り勝ちの皮肉

89年6月4日未明、天安門広場に戦車が入ってきたとき、1カ月以上にわたって続いた民主化運動もこれで終わりだと、誰もが思った。多くの学生や民衆が広場を後にする一方で、そこを動こうとしない人も数百人(あるいはもっと)いた。

そこまでは予測できた。予想外だったのは、あれから25年たっても、中国の民主化が夢のまた夢であることだ。いや、もう夢でさえないかもしれない。当時は多くの専門家が、天安門事件とソ連崩壊によって中華人民共和国は存亡の危機にさらされるだろうと考えた。89年11月にはベルリンの壁が崩壊して東ヨーロッパの民主化が一気に進み、2年後にはソ連が正式に解体。世界中が民主化に向かって進んでいるように見えた。

実際、一時的だが民主化のドミノ現象は起きた。しかし天安門事件から25年後の今、中国だけでなく世界中で民主主義は逆風にさらされている。エジプトでは11年、独裁的地位を30年近く維持してきたホスニ・ムバラク大統領が失脚。中東のど真ん中に民主主義国が誕生すると期待が高まったが、その期待は見事に打ち砕かれた

ムバラク後に実権を握ったのは軍であり、選挙で選ばれたムハンマド・モルシ大統領も就任1年で解任された。その一方で、軍のトップとして中心的な役割を果たしたアブデル・ファタハ・アル・シシ国防相は、先月末の大統領選に圧勝。ムバラクよりも独裁的な体制を築く恐れがある。

エジプトだけではない。チュニジアを除き、11年の「アラブの春」に始まった中東の民主化運動はすべて混乱に陥ったか、息絶えたように見える。

民主主義の混乱を最も劇的に示しているのはウクライナだろう。親ロシア派のビクトル・ヤヌコビッチ大統領が昨年11月、EU加盟に向けた手続きをほごにすると、親EU派の市民が反発。首都キエフの独立広場を中心に大規模な抗議デモを始めた。

この騒ぎでヤヌコビッチは解任されたが、隣国ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は黙っていなかった。ウクライナは歴史的にロシアの重要な緩衝国だ。そのウクライナがヨーロッパの民主主義国の仲間入りをするのを許すわけにはいかない。

プーチンはウクライナ南部のクリミア半島にロシア軍を送り込んでクリミアの分離・ロシア編入を推進。さらにロシア系住民の多い東部の混乱を煽るなど、あの手この手でウクライナをロシアの影響下に置こうと揺さぶりを掛けてきた。
<後略>
以降アメリカ・EUでの民主主義の後退と独裁政の台頭について。

ニューズウィーク日本語版 2014年6月17日(火)15時58分
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2014/06/post-3297.php
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2014/06/post-3297_2.php
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2014/06/post-3297_3.php

※ 長いので省略したが、世界の民主政治に対する動向が述べられており、
   興味深いので是非原文をお読みいただきたい。




世の中には民主主義が最高の政冶システムだ、と思っている人がいる。
また『人命は地球より重い』といってテロリストに莫大な身代金払った、
売国チンパンジー元首相の親父の思想もしかりである。
しかし、そう考えるのは日本人だけ?かも知れないのだ。

<参考エントリ>
『イスラム教を『反日教』に置き換えてみようwww』

私は民主主義が最高の政冶システムだとは思っていない。
しかし現状ではこのシステムがベターな選択肢であるとは思う。
ただしこれも国状や、政冶情勢により一概に良いとは言えない。

例えばシナの植民地であるチベットやウイグル自治区では、
シナ共産党の民族絶滅政策により、現地人を排斥し漢人を移住させている。
この状況下で民主主義選挙を行なっても、先住民の意向など反映されるばずがない。

これをもってシナ共産党政府はチベットでは民主的に、
自治区の政冶運営されている、という主張をする事も出来るだろう。
こういう人口侵略が今の日本にも浸透しつつあり、これがシナの手法である。

歴史上ただの一度も民主主義のなかった一党独裁国家シナが、
民主主義を偽装した植民地支配を実施する可能性もあるのだ。

またシナと違うタイプだが・・・

一個人(家族)が全国民を個人支配する北朝鮮もしかりである。
しかも笑わせてくれるのが、国号が民主主義人民共和国♪だと(爆)www
北朝鮮には民主主義の欠片すらない国名詐欺国家である。

ま、シナ・北朝鮮など、独裁国家を日本のマスゴミや左派政党は支持しているが、
こいつらもまた、口やかましく人権、人命、民主主義を叫ぶから笑ってしまう。
どうも民主主義にうるさい連中ほど、民主主義と対極に位置しているようだ・・・


      なあ、民主党・共産党・公明党(笑)
     お前らさあ、
     チベット人やウイグル人の人権なんか、
     屁とも思ってないよな?




             シナのチベット弾圧に抗議するチベット人僧侶
             自治区とはいうが、チベット人の自治など存在しない。


またイスラム教は民主主義を否定する政冶体制である。
これは祭政一致の政冶体制だから、政教分離の民主主義とは相容れない。
すべては経典を基本に政冶が行なわれ、中東諸国などはその典型例であろう。
もちろん国によっていろいろな格差があることは言うまでも無い。

イスラム教国家では『人命は地球より重い』などという発想はない。
イスラム教では教義こそ人命より尊いのであって、それに命を捧げることは、
崇高な行為なのだ。だから自爆テロがあとを絶たないのもうなずけるのである。

イスラム教国には、未だに我々には信じられない非人道的な法体系や、
制度的な女性差別も厳然とあるが、イスラム教国家に暮らす国民にとって、
イスラム経典に沿った政冶や法体系は、普通の日常なのかも知れない。

イスラム教国家では、民主主義などトンでもない思想である。
なぜならアラーの意思より、その下に位置する人間の意向で、
社会制度や政冶が決定するからである。

『アラブの春』など『夏』が来る前に『冬』に戻るだろう。
なぜならこの地も古来より、強力な統治者による独裁政治しかなかったからだ。
シナも同じで4000年以上、独裁と内乱と異民族侵入で成り立った地域性の国だ。

こういう思想の国が北アフリカや中東を中心に世界41カ国
世界人口の23%16億人を占めており、カトリック(約11億人)より多い。
約4人に一人がイスラム教徒で、民主主義が普遍思想ではないということだ。

イスラムとシナを足せば、世界人口の半分は民主主義など無縁の世界なのだ。
我々はこのことを認識する必要がある。民主主義など普遍思想ではないのだ。



               イエメンでは女性のお洒落はご法度である。


民主主義政冶は国民を幸福にするのか? 
基本的に民主政治とは、その地域住民や国民の為のものであろう。
みんなで考え、話し合い、決定していく政治システムだ。

民主主義は国民の、国民による、国民の為の政治である。
すべて国民のよりよい理想に近づける政冶システムの、はずだ。
しかし所詮、人間は神ではないのだ・・・

正当な民主制度や議会であっても問題は起きる。
民主主義によって国民はもちろん、世界も不幸になった前例がある。
ヒトラー率いるナチスドイツはまさに民主選挙によって選ばれたのだ。

ヒトラー政権をドイツ国民が選ばなければ、欧州大戦で数千万も死者は出なかった。
ドイツ国民はヒトラー政権に戦争犯罪の全責任に被せているが、それは卑怯である。
民主政治では、政権を民主選挙で選んだドイツ国民すべてに戦争責任はあるのだ。

また民主主義大国アメリカだって、湾岸戦争、アフガン戦争、イラク戦争など、
他国への軍事介入で、地域紛争の種をまき、混乱させている。
フセイン政権を悪として倒した今、果たして政冶的にもイラクは良くなったのか?

かえって国内外の混乱を招いたというのが、事実ではないのだろうか?
これがまさに昨今のイラク情勢の一因ではないだろうか?



           ISISが政府軍兵士を処刑したとする写真(6月17日)


18世紀理性や理論的整合性によって、理想的な社会ができるという思想が流行った。
啓蒙思想という、その高邁な理想を掲げた思想は近代民主主義の基盤といわれた。
その啓蒙思想がアンシャン・レジーム(旧体制)打破のフランス革命を起こした。

『自由・平等・博愛』のフランス革命など民主主義の萌芽みたく言われるが、
民度の低い民衆の理想だけは高い革命は、暴力と破壊しかもたらさなかった。
所詮、人間は理想とは真逆の動きしかできないのは、フランス革命が証明した。

結果、ジャコバン派のギロチン恐怖政治、権力闘争、粛正が始まり、国内混乱から、
ついにはナポレオンの帝政で落ち着いた。あの崇高なスローガンは何だったのか?
結局強力な統治能力を持った個人によって烏合の衆の革命は鎮圧されたのだ。

また啓蒙思想は社会主義、共産主義を生み、さらなる地獄へ突き進んだのだった。
またしても理性的理論の屁理屈で理想社会ができるというが登場したのだ。
人間が同じ過ちを何度でも繰り返す見本がマルクス思想だろう。

しかし西欧人も歴史に学ばないのは日本人と同じである。
理想が社会を作るのは不可能であるということを理解できないのだ。
これがEU統合で失敗したボーダレス、グローバリズムの真実なのだ。



         崇高な理想とは裏腹に、ただの殺戮と混乱だったフランス革命


日本では民主党という最悪の低脳政権を圧倒的多数の得票で当選させた。
これは小泉自民党政権を選んだ有権者と同じ層だといわれている。
そしてまた安倍自民党の復活も安定多数ときている。

右も左もないのだ、これが日本国民の政冶民度の実態である。
ただマスゴミの支援で誕生した民主党政権以来、情弱者が目覚め、
少しはマスゴミを疑問視する傾向は出来たのではないか?

でも今もって情弱・無関心層が大半を占めることは、
投票率5割を切った東京都知事選でもあきらかである。
おそらく日本全体もこれと似たり寄ったりではないだろうか。

もっともアメリカのオバマ政権も、南朝鮮のパククネ政権もそうだし、
EU統合と移民政策を支持し失敗し、民族派政権を選択した欧州も、
同じようにすべて国民の選挙によって選択された政権だ。

ま、いずこも似たような政冶民度といえるかも知れない。



                     みんな、こんなもんなのだ~♪


すなわち・・・

民主主義政冶は・・・

住民の政冶民度が高いことが前提条件である。

だから民主政治の質もレベルも、
国民の政冶民度に比例するのだ。



民主主義が国民の平等の権利をうたうものだが、
しかし現実に人間は、その能力も容姿も平等ではない。
弱肉強食・優勝劣敗が自然界の法則である。

古代ギリシャ・アテナイのくじ引き選挙で、執政官を選ぶのがその極端な例だが、
無能や職業的適性を欠いた者でも、政冶の要職に就ける衆愚政冶の原点は、
今の世界の民主政治にも十分当てはまるのではないかと思う。

プラトンの哲人政冶(独裁)の方が衆愚政冶よりマシではないか。
二千年以上も前の人間も現代人も基本的に大差はないと思うが。
バカが政冶に参加することが悲劇であることが歴史の証明だろう。

私は民主党痴呆政権ころ、こんな低脳を絵に描いた政冶なら、
天皇御親政のほうが、もっとマシな政冶ができるのではないかとさえ思った。
民主主義とは、いまだ人類社会には早過ぎた思想ではないか、と思う今日この頃だ。


まとまりのない雑感でした・・・



              ソクラテスを処刑した衆愚政冶の民主制より
              賢者(哲人)の独裁政治を説いたプラトン




           ・・・ま、そうかも知らんが、これが現実だな、トラネコ。


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