国際化は日本の劣化、小学校の英語教育反対!

トラネコ

2015年10月03日 00:00

小学校の英語教育、何が行われている?
小学校の新学習指導要領が2011年度より全面実施され、現在5・6年生は年間35単位時間の「外国語活動」が必修化されている。グローバル化と言われる今、「英語教育は早いうちから行った方が良い」という考えのもと行われている同施策だが、一方で「日本語もままならないのに英語を覚えても…」という声も根強い。
<後略>
オリコンスタイル  2015-06-30 10:00
http://www.oricon.co.jp/news/2055128/full/



               神戸の小学校での国際教育(英語)の授業


何度も書いてきたが小学校からの英語教育など無駄である。
また高校では英語は希望者のみの選択制にすべきであるし、
外国語というなら、英語以外の言語も選択科目にすべきである。

中学校でも高校でも、外国語といえば英語というステレオタイプである。
パクス・ブリタニカから、パックス・アメリカーナの影響もあってなのか、
敗戦後米軍占領が7年も続いたせいか、英語が外国語みたいである。

近年、教育界にも国際教育とか、よーわからん抽象的な言葉が流行し、
いったいこれって推進する官僚や政治家、現場の教員もわかっているのだろうか?
まあ異文化理解教育というならわかるが、英語に力点置く意味がわからん。

英語教育不要論は何度も述べてきたので、
今回は英語に関わりながら「国際化」ついて考えたい。
いつものように長ったらしい駄文になったことをご了承願いたい。






私はいまだにグローバリズムや国際化の意味が理解できないので、
まずはそれぞれの言葉の定義を明確にしておこう。
辞書的な理解だが、グローバリズムと国際化は一応分けるべきだ。

グローバリズムとは、大企業や多国籍企業の地球規模の戦略の為のもので、
新自由主義と連動したもので、各国の一般国民にはまったく関係のない話である。
あくまで企業人、政治家の側の利害損得の立場にある経済学的概念である。

グローバリズムとは企業人が世界中で儲ける為に経済効率に不便な、
地域や民族固有の文化・文明を破壊することが目的である。
極論すれば、企業家の金儲けのために均一な世界を作ることが目的の思想である。

国際化(Internationalism)とは国家間の相互依存・協力関係における、
緊密化による経済的、文化的交流の国際的な活発化と考えていいだろう。
まあ、これは確かに認めざるを得ない社会現象的な事実だろう。

しかしその事と、我々一般国民の国際化対応はどう関係するのだろうか?
英語が理解できたとして、一般国民には何か利点でもあるのだろうか?
英語を必修科目とするだけのメリットが一般の社会生活にあるのか?




             世界が仲良くなることと「一つになる」ことは別である。


経済評論家の三橋貴明氏によればグローバリズムに熱心なのは、
すべて金儲けしか頭にない企業家や財界人だけだそうだ。
日本は経済も文化も海外にほとんど依存していない。

ちなみに世界銀行の統計数字によれば・・・

日本の貿易輸出依存度は13%であり、対中貿易依存度はたった2.7%である。
さらに貿易収支における経済依存度は28%で世界ランキング第175位である。
国の借金も1000兆円越えても、すべて日本国民が債権者であり外国ではない。

つまり日本経済は国内経済でかなり自足しているのが実情である。
これを見ても日本は経済的に対外依存していない非貿易立国なのである。
日本製品が世界中で愛用されている事と、国民が国際化する事とは別である。

いくつかの日本企業では国内にあっても、英語が社内言語になっているというが、
一部の企業内で英語を話すからといって、これをもって「国際化」とは言えないだろう。
日本国内で英語を必要とする人は極めて僅少であり、一般人にはまったく不要である。





日本の英語教育ではいつまでたっても英語が上達しないと言われる。
それは日本には外国語を必要としない優れた言語文化があるからだ。
それほど日本語は高度に発達したガラパゴス進化型言語なのだ。

日本語という複雑で難解な言語文化が優秀な日本人を作り出してきたのだ。
使用文字が平仮名・片仮名・漢字・アルファベットの4タイプで約4000文字
漢字の音訓読み、固有名詞読み、それらの複合、こんな煩雑な表記法をもつ言語はない。

言語は文化の象徴的存在であり、言語によって民族的特性もわかる。
その言語を否定して英語事大主義になることは日本人の劣化を促し、
もし日本人が英語民族になるならば、日本民族の消滅を意味する。





日本語は世界中の学術書・文学書が読める優れた言語なのである。
明治時代にこのような言語をもった国は、西欧にも世界中にもなく日本だけである。
シナは明治以降に創造された西欧語の日本語訳をそのまま現在も取り入れてきた。

中華人民共和国という国号の中華以外はすべて日本語由来である。
共産党、人民解放軍、科学院、社会主義革命、革命無罪・・・
これらはすべて日本製の漢語なのである。

現代シナ語の5割以上は日本が作った和製漢語だそうだ。
シナには外来漢語辞典という和製漢語の辞典があるくらいで、
シナ朝鮮の言語で日本語由来のものを排除すると国が成り立たないのである。



               『漢語外来詞詞典』(上海辞書出版社 1984年)


バカ学者などがインドやシンガポールでは英語教育が進んでいるとかいうが、
あれらの国々は元々英領植民地で言語を奪われた国だという概念を忘れている。
同じことは南北アメリカ大陸の言語を奪われた被征服民族にも言えるのだ。

こういう植民地で行われていることを日本でもやろうというのはバカの発想である。
英語を第二公用語だとか、大学で英語の授業だとか被植民地奴隷の発想である!
英語を専門とする仕事や学部以外、英語は教養を除いて日本人には必要ない。

日本は独立した文明圏であり欧米に優るとも劣らない先進国でもある。
三橋氏によれば、こういう現象は日本の植民地根性であり、
欧米文明圏への属国化傾向であるという。

私も全く同意である。



           多民族国家シンガポールでは多言語教育も行われている。


いったい誰の為の国際化であり英語教育であろうか?

では世界中で何が国際化しているのだろうか?
私が確認できるのは情報・通信・運輸・物流・経済だけである。
人々の99%以上は国際化とは全く関係ない環境にいると思う。

現在の中東の大量の戦争難民は別にしておくが・・・

確かに人的交流や海外旅行も昔に比べれば増えただろうし、
海外ボランティア活動や途上国からの留学生も増えたであろう。
しかし世界の総人口比からいえば微々たるものではないだろうか。

多少のライフスタイルや食生活に外国の影響が入ったからといって、
そんなもので各地域の文化や人々の人生が大きく変わることはない。
例えば家電製品が世界中に普及しても、地域の文化は変わらないのと同じだ。

メキシコの田舎にいれば、現地人にとって自国以外の世界など、
存在していないのも同じである。テレビやネットで情報配信されるも、
興味ない人にとって「外国」は存在しないし、同じく日本人にも言える事である。





私の従兄(姉)らは、生まれてから70歳代の今日に至るまで、
新婚旅行でハワイに行ったくらいで、外国はTV以外に知らないし興味もない。
ただ日々のルーティンワークを繰り返して生きているだけである。

世界の人口の恐らく99%の人々には国際化だの、
異文化理解だの、グローバリズムだの、どうでもいい他人事である。
すべて自分の暮らしとその周辺のことしか関心はないのだ。


恐らくこれが世界中の殆どの人々の生活ではないか、と思う。
もちろん戦争や災害で難民生活の人々も少なくないが、彼らとて、
国際化だのグローバリズムだのまったくどうでもいい世界である。

さらにいえば・・・

       大多数の人々にとって海外はおろか、
       自国の政治にさえ関心ないのである。




            世界中殆どの人々は日々の暮らししか関心ないであろう。


そういう現実を考えず・・・

        文化視点なしに経済効率だけで、
        グローバリズムと移民導入して、
        大失敗したのがヨーロッパである。




                人口の6割が移民になった首都ロンドン


EUは地域内の人・物・金の移動を自由化してさらなる発展を目指した。
しかし現実は、まったく発展していないし、国家間の経済格差が広がり、
大量移民を入れて混乱状態なのが昨今のEUの現実
ではないか?

EUの壮大な実験は大失敗に終わりそう・・・否、もう終わったのである。
EUが再生し経済や文化が発展することはもうないと断言しよう。
あれは西欧白人国家の歴史的カルマ、「業」がめぐってきたのだと思う。

しかし余談だが、西欧人って賢いようでバカである。
共産主義の大実験は旧ソ連が行い、経済発展どころか文明文化の破壊、
戦争輸出や革命援助、粛清・・・で1億人以上の虐殺者を出して終わった
のだ。

シナや北朝鮮もマルキシズムの亜流ではあるが、
すでに原型を留めていないくらい別物になっている。
この辺は権謀術数的柔軟性の賜物だな・・・。





明治維新から大東亜戦争後、日本人には欧米コンプレックスがあった。
しかし日本文明は決して西欧に遅れている訳でも劣っている訳でもない。
明治維新当時は機械化産業、昭和は敗戦、これだけで西欧事大主義になった。

大東亜戦争から70年、世界に誇る経済大国になり、
世界でもトップレベルの庶民文化や道徳性の高い日本民族は、
ヒトモドキじゃあるまいし国際化や他国を手本など必要ないのだ。

小学校からの役に立たない英語教育など必要ないし、
もっと国語や国史をしっかり教えることの方が、
国際化というなら、この方がよほど役に立つと私は思う。

むしろ・・・

    世界が日本式を見習い取り入れるべきなのだ。
    恥ずかしい西欧事大主義、シナチョン隷属から、
    日本はいいかげん脱却しようではないか!


    グローバリズム・国際化などろくなことはない!
    国際化は日本の文明的・文化的堕落である!
    日本はドイツや欧米を見習ってはいけない!
    日本には大量の移民も難民も一切いらない!




               傲慢ではなく、本当に日本はいい国だぞ!







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