「生前退位」・象徴としてのお務めについての天皇陛下お言葉

トラネコ

2016年08月10日 00:00

象徴としてのお務めについての天皇陛下お言葉
戦後70年という大きな節目を過ぎ、2年後には、平成30年を迎えます。
私も八十を越え、体力の面などから様々な制約を覚えることもあり、ここ数年、天皇としての自らの歩みを振り返るとともに、この先の自分の在り方や務めにつき、思いを致すようになりました。

本日は、社会の高齢化が進む中、天皇もまた高齢となった場合、どのような在り方が望ましいか、天皇という立場上、現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら、私が個人として、これまでに考えて来たことを話したいと思います。

即位以来、私は国事行為を行うと共に、日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を、日々模索しつつ過ごして来ました。伝統の継承者として、これを守り続ける責任に深く思いを致し、更に日々新たになる日本と世界の中にあって、日本の皇室が、いかに伝統を現代に生かし、いきいきとして社会に内在し、人々の期待に応えていくかを考えつつ、今日に至っています。

そのような中、何年か前のことになりますが、2度の外科手術を受け、加えて高齢による体力の低下を覚えるようになった頃から、これから先、従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を処していくことが、国にとり、国民にとり、また、私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき、考えるようになりました。既に八十を越え、幸いに健康であるとは申せ、次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように、全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています。

私が天皇の位についてから、ほぼ28年、この間私は、我が国における多くの喜びの時、また悲しみの時を、人々と共に過ごして来ました。私はこれまで天皇の務めとして、何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えて来ましたが、同時に事にあたっては、時として人々の傍らに立ち、その声に耳を傾け、思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました。

天皇が象徴であると共に、国民統合の象徴としての役割を果たすためには、天皇が国民に、天皇という象徴の立場への理解を求めると共に、天皇もまた、自らのありように深く心し、国民に対する理解を深め、常に国民と共にある自覚を自らの内に育てる必要を感じて来ました。

こうした意味において、日本の各地、とりわけ遠隔の地や島々への旅も、私は天皇の象徴的行為として、大切なものと感じて来ました。皇太子の時代も含め、これまで私が皇后と共に行って来たほぼ全国に及ぶ旅は、国内のどこにおいても、その地域を愛し、その共同体を地道に支える市井の人々のあることを私に認識させ、私がこの認識をもって、天皇として大切な、国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした。

天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為や、その象徴としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます。また、天皇が未成年であったり、重病などによりその機能を果たし得なくなった場合には、天皇の行為を代行する摂政を置くことも考えられます。しかし、この場合も、天皇が十分にその立場に求められる務めを果たせぬまま、生涯の終わりに至るまで天皇であり続けることに変わりはありません。

天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、これまでにも見られたように、社会が停滞し、国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます。更にこれまでの皇室のしきたりとして、天皇の終焉に当たっては、重い殯(もがり)の行事が連日ほぼ2ヶ月にわたって続き、その後喪儀に関連する行事が、1年間続きます。その様々な行事と、新時代に関わる諸行事が同時に進行することから、行事に関わる人々、とりわけ残される家族は、非常に厳しい状況下に置かれざるを得ません。こうした事態を避けることは出来ないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります。

始めにも述べましたように、憲法の下、天皇は国政に関する権能を有しません。そうした中で、このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ、これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ、ここに私の気持ちをお話しいたしました。
国民の理解を得られることを、切に願っています。

NHKニュース 2016年8月9日
http://www3.nhk.or.jp/news/special/japans-emperor/






もう一本。


生前退位に課題山積=新元号、呼称、住居…-皇太子も不在に
生前退位の意向を示している天皇陛下が、「お気持ち」を表明されたのを受け、今後、国会などで陛下の生前退位をめぐる議論が進むとみられるが、天皇の生前退位は、現在の憲法や皇室典範では想定されていない。実現には退位制度の新設に加え、新元号や退位した天皇の呼称、住居など、新たに決めなくてはならない問題が山積している。

1979年制定の元号法は、「元号は皇位の継承があった場合に限り改める」と一世一元制を規定しており、生前退位が実現すれば新元号を決めることになる。89年の前回の改元の際は、昭和天皇の逝去当日、有識者による「元号に関する懇談会」の意見を踏まえ、三つの候補の中から「平成」が選ばれた。閣議決定を経て、当時官房長官だった故小渕恵三氏が逝去の約8時間後に発表した。

皇室典範には退位についての規定がないため、退位後の天皇の呼称や役割についても新たに法整備をする必要がある。歴史上、太上天皇や上皇、法皇などの呼称があったが、「天皇より上の立場があるとの印象を与え、現代にふさわしくない」とする識者の意見もあり、慎重な議論が必要だ。

典範は皇太子を「皇嗣(皇位継承順位1位の者)たる皇子(天皇の男子)」と規定しており、生前退位が実現すれば皇太子が不在になる。皇室典範には「皇太弟」の規定はなく、皇太子さまに代わって皇位継承順位1位となる弟の秋篠宮さまの呼称や役割についても検討されることになる。

退位後の住居をどうするかも課題となる。現在、天皇、皇后両陛下は皇居・御所に、皇太子ご一家は赤坂御用地の東宮御所に住んでいる。陛下は即位後から93年12月まで、赤坂御所(現在の東宮御所)から公務のため皇居に通っていた。

皇太子さまの誕生日の2月23日が新たな天皇誕生日として祝日になることも想定される。その場合、現在の天皇誕生日(12月23日)をどうするかなども課題として浮上しそうだ。 
時事通信 2016年8月8日
http://news.livedoor.com/article/detail/11863909/

時事通信の記事も、天皇陛下に対する敬意は微塵も感じられない表現だな・・・





       天皇弥栄
 私は世界最古の皇統を引き継ぐ、
 我ら日本の天皇陛下を誇りに思う。



天皇を英語でEmperorと訳されるが、決して西欧の政治的権力者の皇帝ではない
ある意味ローマ法王のような世界平和を希求する宗教的権威の御存在であらせられる。
そういう意味では現憲法の「象徴天皇」というのは適切な位置づけだと思う。

私ごとき一国民が天皇陛下の御退位に云々いう資格も見識もないが、
天皇陛下のご公務は我々が想像するより激務であると聞いたことがあるから、
やはりご高齢の天皇皇后両陛下にはゆっくりとしたご休息が必要ではないかと思う。

憲法上の規定から天皇には基本的人権はないが、それは法的問題だ。
今回の陛下のお言葉には、ご自身の「生前退位」の文言こそないが、
そういう選択肢も考えていいのではないかという陛下のご意志だと思う。

さらに陛下御自身が退位の意志を明確にされているならば、
それはそれで尊重すべきという考えもないわけではない。
しかし天皇の政治利用は厳に慎むべきである。






ただし・・・


例によって反天皇の共産党や民進党、さらに売国マスゴミどもが、
陛下の生前退位を妙に歓迎するような報道が目立つということは、
天皇陛下の生前の御退位は絶対すべきではない!

特に天皇制廃止を党是(表向き皇室容認)とする日本共産党や、
朝鮮スポークスマン民進党・有田芳生などが大喜びする以上、
天皇の生前退位は賛成してはいけない何かがある。





左翼や売国メディアが天皇の生前退位を喜ぶ背景にはこんなシナリオがある。
今上陛下が今ご退位されれば、皇太子徳仁親王皇太子殿下が即位される。
ここで売国外務省、宮内庁や雅子妃のバックである創価学会の策謀が動き出す。

これにより「徳仁」天皇は即位後、時を長くせずに「生前退位」を強いられ、
男の子のいない天皇の地位は愛子内親王に皇位が継承されるという図式ができる。
すなわち、女性天皇の誕生である。

悠仁親王殿下のいる弟の秋篠宮殿下に皇位が引き継がれれば良いが、
男系遺伝子をもたない愛子「天皇」が民間から夫を迎え入れれば、
この時点で完全に2674年の世界最古の皇統の血は絶えることになる。

すなわち国体の崩壊を狙っているのである。
これが左翼の描く日本の国体崩壊のシナリオの一つだといわれる。
なるほど、だから共産党や有田ヨシフは生前退位を喜ぶのだな・・・





       「愛子天皇」で2674年もの男系の遺伝子が完全に途絶える。



いくら憲法上は天皇に基本的人権はないとはいえ、実態は生身の人間である。
病気もすれば年も取るのは当たり前であり、健康状態や年齢に応じた活動は必要だ。
しかし公務の内容・軽重と陛下の在位期間とは別の問題である。

天皇陛下の地位は保ちつつ公務を大幅に削減すればよいだけだ。
陛下も述べられているように摂政をおいて公務代行をさせてもよいと思う。
摂政については憲法第5条に明記されているのでまったく問題ない。

また皇室典範にはないが、上皇という地位もつくったらどうか。
そうすれば生前の皇位継承後も天皇の父という立場にありながら、
公務における天皇へのご助言や協力をしていただいてもよいではないか。



                後鳥羽上皇


さらには場合によっては公務そのものを完全削除してもよいと思う。
なぜなら憲法上「象徴天皇」という位置づけなのだから、
政治と係わる公務そのものが不要
という解釈も成り立つではないか。

また天皇というのは日本の国体における地位的存在名称であって、
職業的な「役職」名ではない。

役職ではない以上、公務という名の「お仕事」はする必要はないのだ。
もちろん皇室外交は諸外国との友好に非常に評判がよいのだから、
最低限必要な儀礼的な「お仕事」だけに限定でもよいではないか。

やはり日本国の国体にかかわる重要な問題は時間をかけて議論すべきだ。
共産党や朝日新聞など反天皇思想の集団が喜ぶことは国家の破壊である。
マトモな国民なら事の内情はわからなくともこういう反応から正否は判断できる。



           昨年一年間だけの天皇陛下のご公務
           これは若い人でもかなりの激務である。
           陛下の超人的なご活動ぶりに驚嘆する。










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