やんばるの森を守ったのは米軍基地

トラネコ

2013年09月19日 00:00

沖縄・やんばるの希少種が犠牲に 米軍訓練場内、車両にひかれる
生態系が豊かな沖縄県北部の森林地帯「やんばる」にある米軍の北部訓練場内で、絶滅の恐れがあるトカゲなどの生き物がたびたび車両にひかれて死んでいることが防衛省沖縄防衛局の調査報告書で15日、分かった。

現場は新型輸送機オスプレイなどが使う離着陸帯(ヘリパッド)の建設地周辺。建設に反対する周辺住民は「工事や日ごろの米軍訓練で、多くの生き物が犠牲になっているのではないか」と批判している。防衛局は離着陸帯建設の環境への影響を把握するため2012年3月~13年3月に4回、離着陸帯の周辺でひかれた生き物を調べた。【共同通信】
47ニュース 2013/09/15 18:26
http://www.47news.jp/CN/201309/CN2013091501001564.html




『一部の現象を以って全体を断定する』というのは、
絶対やってはならない分析の基本である。


こういう記事を読むと何も実情を知らない読者は、
米軍基地が沖縄北部の自然破壊を進めていると思うだろう。
これこそ世間を間違った印象に導く悪質な世論操作である。

米軍の北部訓練場内だけの出来事を以って、
沖縄北部国頭村全域の自然が、あたかも米軍基地によって、
破壊されているかのような印象操作がこの記事である。


北部訓練場とは、沖縄県北部の国頭村と東村にまたがる沖縄最大の、
アメリカ海兵隊のジャングル戦闘訓練のために作られた訓練場である。
ここは国有地であるが、一部私有地もあり年間4億円もの借地代が支払われている。

ちなみに訓練場の約半分は国に返還が決まっているが、
借地代金が入らなくなる軍用地主は当然反対である(笑)。

これを受けヘリコプター着陸場(ヘリパッド)の東村・高江への移設工事予定だが、
これに反対しているのも軍用地主や『外人部隊』の反対派ではないかと思う。
まさに普天間基地移設予定の辺野古と同じ構図がここでも展開されている。

ちなみにこういうヘリパット建設反対支援ブログもあるが・・・
『やんばる東村 高江の現状』
http://takae.ti-da.net/

この管理人は地元の人?




そもそも沖縄北部の自然破壊といえば・・・

沖縄県北部にある国頭村ヤンバル(山原)の誰も通らない場所に、
やたらと道路を作り、自然破壊を進めたのは大田昌秀元沖縄県知事である。
それによって一気に沖縄県北部の自然破壊が進行したのだ。

この北部開発事業は後に住民訴訟にまで発展した。
2003年に那覇地裁は約3億2800万円の支払いを大田元知事に命じ原告勝訴
になったが、後に2006年06月09日最高裁で住民側敗訴が確定した。
http://ryukyushimpo.jp/news01/2003/2003_06/030606ea.html
http://www.rik.ne.jp/kangyo/sojyou.htm

『やんばる訴訟』
http://logic.iic.hokudai.ac.jp/~roseau/1007/index.php?%E3%82%84%E3%82%93%E3%81%B0%E3%82%8B%E8%A8%B4%E8%A8%9F

キノボリトカゲの交通事故死は何も米軍北部訓練場だけの話しではない。
ヤンバルの山道には県民の自動車によって轢かれた動物も無数にいる。
また西表島のイリオモテヤマネコも一般道で轢かれる被害が珍しくない。

大田県政の無秩序な道路開発事業が無ければ、
ヤンバルの動物たちの交通事故は起きなかったのだ。


            国頭村の県道70号線で車に轢かれたヤンバルクイナ

絶滅危惧種に指定されているヤンバルクイナを危険に晒しているのが、
ヤンバルにペットの犬猫を捨てる馬鹿県民が後を絶たないことである。
捨てられた犬猫が野生化し、生きるためにヤンバルの動物を捕食するのだ。

私はペットをゴミのように捨てる人間を許さないwww
こんな連中はチョン並の貧困な精神しかないと思う。


<関連エントリ>
『ペット無惨!犬処分全国ワースト1の沖縄』
http://ryotaroneko.ti-da.net/e2162525.html


           痩せこけた捨て犬。彼らも生きていかねばならないのだ・・・

また新たに作られた道路わきの側溝に、
ヤンバルクイナの雛が落ちてして死んだりもしている。
もちろん他の動物も側溝に落ちて死ぬ被害が続出している。
これは最近では、工夫改良されていると聞くが・・・


           ヤンバル道路の側溝に落ちて死んだリュウキュウヤマガメ


<関連資料>
『沖縄の宝ヤンバルクイナを守れ!』
http://www.pref.okinawa.jp/churahome/pdf/0709/20-21.pdf


また畑のハブ対策に導入されたマングースの自然繁殖によって、
ヤンバルクイナなどの希少種が絶滅に追い込まれてきた経緯がある。
いまやマングースは沖縄本島中南部全域で見られるくらい繁殖している。
これは奄美諸島でも似たような現象があると聞く。


                   イタチによく似たマングース

ちなみに沖縄沿岸海域の赤土流出による海洋汚染は、
大田県政時代の北部地区開発のなかにも組み込まれていた、
パイナップル栽培などの農業用土地改良事業によるもので、
これによる珊瑚の死滅が急激に進行したのである。


                   土地改良事業による赤土流出


                       珊瑚の白化(死滅)現象


地球温暖化によるサンゴの白化は真実なのか?

違います、土地改良事業による水質汚染が一番の原因。


大田県政のヤンバル道路開発の北部東半分を食い止め、
国頭村の自然破壊進行の歯止めを果たしたのは、
皮肉にも米軍の北部訓練場があったからである。


結論からいえば・・・

沖縄の自然破壊は沖縄県民自身の手で進んでいるのだ。

もちろん米軍基地の存在がそれとは全く無関係、などとは言わない。
米軍基地も存在する以上、何らかの形で自然破壊には関係している。
しかし自然破壊の主体は米軍よりも、沖縄県民の問題であろう。

戦後からずっと存在し、減少している米軍基地に対し、自然破壊が進むのは、
必要性もない山林道路開発、農地改良事業、港湾・住宅地埋め立て・・・
こういった開発を大々的に行ってきたのは、すべて沖縄県の行政である。

こういう事実を述べないであたかも米軍基地の存在が、
沖縄の自然破壊の元凶であるかのような印象操作を、
意図的に行うのが売国マスゴミの世論操作である。

売国マスゴミが発信する報道は、
すべて疑いを持って読まねばならない。


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