久しぶりに映画の話題です。
『ワールド・オブ・ライズ』、
『嘘の世界』である。
原題は『Body of lies』だから直訳すれば『嘘の体』?
わかりにくいから、嘘の世界に変えたのかも知れない。
レオナルド・ディカプリオと
ラッセル・クロウの二大名優が演じ、
リドリー・スコット監督のサスペンス・アクション映画である。
アクションというより
外交の裏街道の非情さを見る映画だろう。
中東を舞台にイスラム原理主義のテロリストとの戦いで、
情報収集するCIA工作員の活動を描いた物語である。
あらすじはこちらでごらん頂きたい。↓
Movie Walker・ワールド・オブ・ライズ
映画をごらんになりたい方はこちらで・・・
ワールド・オブ・ライズ
ディカプリオも中年になり、かつてのアイドル的なスターから、
性格俳優としてのいい味が出せる役者へと成長した。
この作品では
『ブラッド・ダイアモンド』の傭兵のイメージとダブる。
ラッセル・クロウは太ったわ、中年太りのオッサンそのものwww
『グラディエーター』でアカデミー主演男優賞獲得したときは、
もっとカッコよくてスマートだったんだが・・・
主人公のフェリスは現場で情報活動をするエージェントで、
毎日が生きるか死ぬかの瀬戸際に活動している。
上司のホフマンはワシントンから優雅に家庭生活を送りながら、
淡々と事務的かつ冷酷な指令をフェリスに出し続ける。
この二人の関係が
現場主義と
官僚主義の違いを、
極めて対照的に浮き彫りにしているのが興味深かった。
『踊る大走査線』という邦画で
『事件は現場で起こっているんだ!』
と、叫ぶ青島刑事のシチュエーションを思い出した。
この映画を見ていると、まさに
国際社会は権謀術数の世界で、
騙し騙され、裏切り裏切られの連続である。こういう世界に生きれば、
その後人間不信に陥り、社会復帰できないのではないかと思った。
これは一種のスパイ映画であるから、誇張した演出があるのは当然だが、
まったく虚構の世界ではなく、恐らく極めて現実に近い映画だと思う。
とにかく信頼とか信用などが存在せず、協力者でさえ裏切る世界である。
これを見れば
日本外交の幼児性を感じざるをえない。
シナや馬鹿チョンに舐められ、手玉に取られる政治屋がいかに多いことか・・・
もっとも自分から尻尾振っていく売国奴が日本の政官財界である。
安倍政権もNSC創設するならこういう世界が相手だという前提で、
今後の職員研修を行っていくのだろう・・・・・・・・な?
安倍首相はアメリカ国務省を怒らせるくらいの外交を展開してほしい。
外交とは武器を使わない戦争だということであろう。
つまり交渉では
顔は笑顔だが拳を握り締めて行うものだという。
真の平和主義者は、外交交渉で相手を怒らせるくらいでちょうどいいのだ。
交渉能力という武器の方が戦争に発展しないしコストも安くつくのだ。
議論ですむなら安いもんだろ、これが戦争を抑止する平和外交なのである
安っぽい『友好』だの、『大人の対応』だのは馬鹿のいうことである。
拙ブログでも何度も引用している言葉だが、
W.チャーチルの『国際社会に真の友人はいない』
という言葉を思い出す。日本外交もこういう現実を学んで欲しい。
マキャベリいわく・・・
隣国に援助する国は滅びる!
次の二つのことは、絶対に軽視してはならない。
第一は、忍耐と寛容をもってすれば、
人間の敵意といえども溶解できるなどと思ってはならない。
第二は、報酬や援助を与えれば、
敵対関係すらも好転させうると、思ってはいけない」
安倍晋三首相にこの言葉を送りたい。