日本が南シナ海で共同巡航を行えば、中国空母が東京湾に姿を見せる=中国
防衛省統合幕僚監部によれば、中国の空母「遼寧艦」が25日午前、東シナ海を航行し、太平洋に進出した。遼寧艦の太平洋進出を海上自衛隊が確認したのは今回が初めてだという。
中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報(電子版)は28日付で、遼寧艦の遠洋訓練が日本や米国、台湾で大きな注目を集めていると伝える一方、中国は自国の核心的利益が冒されるのであれば相手が誰であろうと容赦しないと論じた。
記事は、中国の空母保有による戦力構築はまだ始まったばかりだと伝えつつ、「今後半世紀は空母建造が続く」可能性を示唆した。さらに、中国が空母を建造するのは現代版の「ミッドウェー海戦」を行うためではないものの、
中国空母は自国の海洋権益を守る決意を示すために今後は第一列島線や第二列島線を突破することになるだろうと主張した。
続けて、中国空母が日本に攻撃をしかけることはあり得ないことであり、中国空母が尖閣諸島(中国名:釣魚島)を奪うために使用されることもないとし、中国は「東シナ海の平和を願っており、空母はその平和を実現するための存在である」と主張。
また、中国は太平洋で日米同盟に抵触する行動は取らないとしながらも、
「日米も中国の核心的利益に抵触する行動は避けるべきだ」と主張、中国は自国の核心的利益が冒されるのであれば相手が誰であろうと容赦しないとの見方を示した。さらに、日本が米軍とともに南シナ海で共同巡航を行うのであれば、中国は遼寧艦を日本海まで派遣し、さらには東京湾付近で航行の自由を宣言することになるだろうと警告した。(編集担当:村山健二)
サーチナ 2016-12-30
http://news.searchina.net/id/1626268?page=1
宮古島を通過して西太平洋に出る空母「遼寧」
>
日本が米軍とともに南シナ海で共同巡航を行うのであれば、
中国は遼寧艦を日本海まで派遣し、さらには東京湾付近で航行の自由を宣言する
ことになるだろうと警告した。
この記事の内容をシナ海軍担当者か、共産党幹部なのか知らないが、
本当にそう思って述べたのであれば、空母運用を知らない弩素人だということだ。
本気なら是非とも空母「遼寧」を東京湾まで派遣してほしいものだ(笑)
もちろんシナ海軍もバカではない?だろうから、
今回も
遼寧には6隻の艦隊が随伴しているが、
シナの外洋型海軍は初めての試みだから戦術的には恐らく未熟であろう。
元々大陸国家のシナが、歴史的にもまったく艦隊戦の経験も伝統もないのに、
外洋型海軍を創設したからって、容易に実戦への運用はできるはずないのだ。
昨日今日さっそく空母持ったからって、どこまで運用できるか疑問である。
今回の空母艦隊の西太平洋航行には、空自のスクランブルもあったが、、
海上自衛隊の
そうりゅう型潜水艦数隻が追跡しているといわれている。
ちなみに
そうりゅう一隻でシナの空母艦隊6~8隻を10分で壊滅できる能力がある。
「東京湾付近で航行の自由を宣言」の前に・・・
東京湾どころか、第一列島線の手前で
「遼寧」艦隊は全滅しているだろう(笑)
通常動力型潜水艦では世界最大・最高水準の「そうりゅう」型
特に隠密性、潜航震度は原潜を遥かに凌ぐ性能といわれる。
日本も江戸時代は
海禁令(鎖国)で外洋船の運用は中断させられていたが、
それ以前には各地に
水軍が多くあり、操船技術、航海技術は伝統として存在していた。
それが江戸時代に各藩の海運業に従事し、江戸幕府の海軍に受け継がれていった。
250年も外洋航海の経験が空いてしまった明治の日本海軍だったのだが、
促成栽培した海軍の割に、あまりに強すぎたのは世界中が驚いただろう。
日清・日露戦争で
北洋艦隊もバルチック艦隊も我が海軍に全滅させられたのだから。
日米戦では世界トップ最強の艦隊同士で海戦やった末裔が海上自衛隊だ。
現時点においてはシナ海軍が空母を持とうが、原潜を持とうが日本の敵ではない。
シナの操艦技術や航海技術はまだまだこれからだろう。
日本は少なくとも日清・日露・日米戦争と、
その当時の大国と呼ばれた国々の海軍の艦隊と、
互角かそれ以上の海戦をしてきた経験は大きい。
東シナ海を航行する「遼寧」空母艦隊
・・・しかし
ロシアは別だろう。
ロシアは旧ソ連時代から
軍事にかけては先進的な兵器開発を進めてきた国だ。
テレビやスマホすら作れない工業力だが、
軍事にかけてはアメリカに匹敵する。
しかしそのロシアでさえ、カネがないので本格的空母打撃軍は持てない。
その代わり
電磁波兵器はアメリカの致命的欠陥を突く恐ろしい兵器のようだ。
クラスハ4と呼ばれる電磁波妨害兵器はシリア戦争でも実践投入されているし、
アメリカ海軍も黒海でイージス艦「D.クック」が無力化されたことがある。
現代の兵器はすべてハイテクのIT機能が満載されている。
戦車も軍艦もコンピューターと鉄の塊といってよいが、IT機器は
電磁波に脆弱である。
飛行機の離着陸時に「携帯電話やPCの電源をお切りください」と、
機内アナウンスで言われるのはその為である。
核爆発でも相当な電磁パルスが発生し、最新兵器はほぼ使い物にならなくなる。
だから冷戦時代のソ連では、旧式のアナログ兵器を破棄せず温存していたのだ。
こんな兵器が拡散すれば、
現用兵器は無力化され旧型兵器に先祖返りするかもしれない。
このような兵器が進歩すれば、空母打撃軍さえ無力化できるかもしれない。
今後の未来戦のひとつの形であり、日本の専守防衛のヒントになるだろうし、
世界平和の第一歩になるかも知れない可能性を秘めている。
<参考記事>
ロシア「超兵器」米圧倒米上回る軍事科学技術
世界情勢 2016/01/05
http://news.j-houdou.com/kusa/news_kiji.php?cid=10&nid=377
シリア戦争で投入されたロシアの電磁妨害兵器
俺のロシアに逆らう奴は容赦しない!
さて空母に話を戻すが・・・
簡単にいえば、
空母とは海に浮かぶ滑走路のことであり、
軍艦の中ではもっとも
防御力が弱い船であるが第二次大戦前は、
大艦巨砲主義の時代で戦艦が艦隊の中心だったので問題にされなかった。
第二次大戦前の空母の運用は偵察が主体の索敵任務のためだったが、
航空機による制空権の確保は陸海関係なく優勢なことが理解され始めた時代だ。
帝国海軍の小沢治三郎少将の発案で空母を中心とする機動部隊が創設された。
この発想の背景には、
ワシントン軍縮会議や
ロンドン軍縮会議で、
海軍艦船の保有数を制限されていたことも一因としてあったようだが、
大艦巨砲主義時代に
戦艦の保有数を制限された事が大きかったようだ。
ここにきて艦隊の主役・戦艦同士の海上戦から航空機戦術に移ったために、
空母を中心に護衛艦船で取り囲む
空母機動部隊という艦隊形式が考案されたのである。
この空母機動部隊の初陣がハワイ真珠湾奇襲攻撃だったのだ。
大艦巨砲主義の象徴・世界最大の戦艦・大和
その後
マレー沖海戦でも航空機のみでイギリス東洋艦隊を攻撃し、
戦艦プリンス・オブ・ウェールズ、巡洋戦艦レパルスを撃沈した。
我が方の損害は航空機6機撃墜、1機着陸時に失敗、大破したのみである。
この損害はW.チャーチル首相に相当なショックと落胆を与えたと回想録に述べられている。
航空機中心の戦法の大戦果にはアメリカ海軍も度肝を抜かれて、
急遽アメリカでも戦艦ではなく空母中心の機動部隊の創設を急いだのである。
そして世界の戦略思想は一気に
航空主兵論へと転換していったのである。
つまり大鑑巨砲主義時代を終わらせ・・・
空母機動部隊を世界で最初に考案し、
運用したのは我が帝国海軍である。
しかしながら海軍が自らが艦船攻撃に航空機の有効性を実証しながらも、
ペーパー優等生の多くの将軍たちは
大艦巨砲主義に固執していたのだ。
実際に戦艦一隻建造するなら、どれほどの航空機がで生産できたか・・・
もっともアメリカでも大艦巨砲主義より航空主兵論を説いて回った、
ウィリアム・ミッチェル陸軍大佐(後に少将)も後には左遷されている。
彼は戦艦無用論者で海軍嫌いだったことが顰蹙を買ったともいわれる。
大日本帝国海軍の特別観艦式(紀元二千六百年記念)
20世紀前半にこれだけの艦船を装備し、世界初の空母機動部隊を保有し、
世界で最初で最後の艦隊決戦を実戦したのは海戦史上日米だけである。
そこで話は現代に移して・・・
空母機動部隊を発展させたのが現在アメリカ海軍の運用主体になっている、
原子力空母を中心として、イージス艦、攻撃原潜を護衛にした
空母打撃軍である。
アメリカは原子力空母11隻(3隻建造中・退役1隻)をもつ世界最大の海軍である。
これは
1個打撃軍でも、小国の空軍力以上の攻撃力と破壊力を持っており、
アセアン諸国規模なら第七艦隊だけでも十分制圧できるであろう。
これは世界一の経済力がモノをいうアメリカだけになせる業である。
現在アメリカ海軍の主力水上艦である
イージス艦の存在理由も、
本来は空母を守ることを目的として設計されているのだが、
その
防御性能の卓越した高さから独自運用もされている。
以前のエントリで私は
日本には空母は必要ないと述べた。
軍事専門家でも日本に空母打撃軍が必要だ、などという人がいるようだが、
私は反対である。それを作るなら
SLBM発射型潜水艦を保有した方がよい。
上述したように空母一隻の運用にはその防衛にあたる艦船が最低でも、
イージス艦5~6隻、攻撃型潜水艦2~4隻、補給艦1~2隻が随伴艦として必要だ。
しかも一回の航海後はドックにいれて総点検・修理・乗員の休息が必要なので、
最低でも
運用には2~3打撃軍が必要になるから、その建造費と維持費は莫大である。
アメリカ海軍の空母打撃軍
例えば・・・
アメリカの場合、
ニミッツ級原子力空母の建造費は約4500億円、
年間の維持費が約200~400億円、艦載機が8000億円くらいはかかっている。
それに乗員約5000名以上の給料や、手当てもくわえれば恐ろしい経費である。
これを1から研究開発、建造、配備、運用となると、何兆円もかかるだろう。
さらに
空母打撃軍用の人員を新たに募集することにもなるから、
防衛予算は半端ではない額に跳ね上がるだろう。
日本の
防衛費はやっと5兆円を越えた程度で空母打撃軍など夢物語である。
また
海上自衛隊の予算は1兆1千億円だから話にならない。
防衛予算を増額すれば日本も空母打撃軍は保有可能であるが、
専守防衛の我が国にそこまでの必要性はないと私は考える。
ニミッツ級空母
しかし・・・
専守防衛の観点からも日本近海の行動を限定するなら空母は必要ない。
シーレーン防衛や離島防衛にも人員と物資の輸送がメインなので、
日本の空母打撃軍など示威行動以外にはまったく必要性はない。
もし必要ならば、巷間言われるように
ヘリ搭載型護衛艦「いずも」を小改造して、
最新型の
F-35Bのような垂直離着陸(V-stol)機を導入すれば済む。
これならいずもに10~15機程度は搭載も運用も可能ではないだろうか?
ただF-35 は、お値段(200億円)が高いんですよね・・・(涙)
それよりも有効な兵器なら
原子力潜水艦を建造した方が効果的である。
いまや
潜水艦は昔の戦艦並みの攻撃力と破壊力をもって単独行動だから、
ミサイル発射型と攻撃型原潜なら
一隻1500億円で建造可能である。
しかしこれも専守防衛を考えれば原潜一隻を建造するくらいなら、
優秀な
通常型(そうりゅう型)3隻建造した方がよいだろう。
そうりゅう型の
静粛性と深海潜水能力は原潜を凌ぎ世界一といわれているからだ。
また以前にも述べたが、
中距離弾道ミサイルや巡航ミサイルの配備の方が、
専守防衛の観点からも非常に有効な防衛手段であり、コストパフォーマンスもよい。
いわゆる
箱モノ型正面装備を揃えるよりも実効性は遥かに高いと思う。
これらは
無人島に配備すればよい。無人島の多い我が国にはその確保に困らない。
またロシアや北朝鮮のような
車両搭載発射型にすれば配備用の基地はいらない。
朗報が入ってきた。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が世界最小9mの人工衛星打ち上げに成功したそうだ。
何でもコンパクトに小型化する日本の技術は
中距離弾道弾の小型実用化も可能だな。
↓
世界最小級ロケットを打ち上げ JAXA、軌道投入へ
朝日新聞 2017年1月15日
http://www.asahi.com/articles/ASK1H2QVSK1HULBJ001.html
<追記>1月16日記述
小型ロケットは発射後二段目切り離しに失敗した。
「どやっ、ウリの中距離弾道弾ムスダンやで♪」
さらにもっと重要な事は
情報システムの日本型化である。
何度も述べてきたが、
日本の国防における情報システムはすべてアメリカ製である。
もしトランプが日米安保破棄し自主防衛するとなると、アメリカからの偵察衛星や、
国防省からの情報がすべて入らず、システムそのものが機能しなくなる可能性がある。
自衛隊の
C4Iシステムは3軍の情報共有システムだがそっくりアメリカ製である。
アメリカはさらにこれを進化させた
CECシステム(Cooperative Engagement Capability)共同交戦能力の導入をイージス艦で進めている。
これで敵の攻撃の内容を瞬時に分析し、艦船・航空機・司令部と共有できるのだ。
日本がアメリカと軍事同盟を永遠に続けるなら問題ない。しかし歴史をみれば、
同盟関係など状況が変われば一瞬で破棄されるのか日英同盟でも明らかだ。
チャーチル曰く、国際政治では真の友人は存在しないの話のように、
やはり日本は日米安保のある間に、いつ安保が破棄されてもいいように、
アメリカのシステムに頼らない独自の情報収集・共有システムを開発すべきである。
今年はトランプ大統領の就任で世界情勢は大きく変化するだろう。
特に
シナ嫌いでロシア大好きのトランプは就任前から吠えている。
これがどこまで本気かブラッフかは見極める必要がある。
しかし日本外交も大国の間で翻弄されるのではなく、
国家的主体性をもって外交を展開していくべきだが、
そのための自主防衛を構築する必要がある。
空母をもつよりも、敵の兵器を無力化できる、
ロシアの
電磁波兵器も魅力はあるな・・・
俺が世界を変える!