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人種差別について・その1

2013年08月14日

スイスに「黒人差別存在」 年収74億円、米セレブと知らず…店員「あなたには買えない」
米国の女性人気司会者で大富豪のオプラ・ウィンフリーさん(59)が、スイス・チューリヒのブティックで高級バッグを見せてもらおうとしたところ、店員から「あなたには買えない」と拒絶されていたことが分かった。

アフリカ系米国人のウィンフリーさんは、移民問題などを抱えるスイスに「(黒人差別が)存在する」と米テレビ番組で指摘。慌てたチューリヒ観光局が謝罪する事態に発展した。ウィンフリーさんは7月下旬、友人の大物米国人歌手、ティナ・ターナーさん(73)の結婚式に出席するため、ターナーさんが住むスイスを訪問した。

米ABCテレビなどによると、ウィンフリーさんは、ワニ皮製の高級バッグ(約3万8千ドル=約370万円)を見せるよう言ったが、女性店員に「いいえ。これは(価格が)高過ぎます」と断られた。再度頼んだが、「あなたの感情を傷付けたくありません」と言われたため、「たぶん私には買うお金がないのね…」と店を出たという。

メディアで大活躍のウィンフリーさんの昨年度の推定年収は7700万ドル(約74億円)で、資産も同28億ドル
(約2700億円)と、高級バッグを購入できない身分ではない。店側は「誤解があっただけ。人種差別ではない」と釈明するが、米国では知らない人がいないセレブがスイスで受けた“仕打ち”に、ウィンフリーさんは怒りをあらわにしている。
産経新聞 2013/08/11(日)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130811/erp13081109360001-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/images/news/130811/erp13081109360001-p1.jpg







最初にこの記事に突っ込みを入れておく。

店側は「誤解があっただけ。人種差別ではない」と釈明するが、
 米国では知らない人がいないセレブがスイスで受けた“仕打ち”に、
 ウィンフリーさんは怒りをあらわにしている。

店側の言い訳は嘘なのは明白だ。
しかし億万長者のセレブだから人種差別されるいわれは無い?
とすれば、この理屈も間違ってはいないだろうか?

これへもいろいろ書きたいことはあるが、置いておく。
今日は人種差別、とくに肌の色に対する偏見について考えてみた。



私の知人で既に引退した会社社長がいる。
彼の娘がアメリカ留学し、アメリカ人と結婚することになった。
その結婚式に行く前に、本人から直接聞いた話だが、
そのとき彼が言った言葉が忘れられない。

『娘の結婚相手が黒人でなくて良かった!』

私は『何故娘さんの結婚相手が黒人でなくて良かったんですか?』と尋ねた。
彼は『そりゃあ孫がクロンボじゃ、嫌じゃないかw』と答えた。
『なぜお孫さんの色が黒かったら嫌なんですか?』と私はさらに尋ねた。

彼は一瞬口こもってしまったが・・・

『君は自分の子供や孫が黒人でも嫌じゃないのか?』と逆に聞かれた。
私は『いいえ、別に何とも思いませんが・・・』と私が答えたら、
彼はムッとしたまま黙ってしまった。


西欧社会には未だに人種偏見・差別が根強いというが、
日本人にもこういう感覚の人は、まだまだいるのかも知れない。
私個人は、肌の色に何らの偏見も全くないし、感じたこともない。

アメリカでも地域によって、アフリカ人やアジア系への偏見が根強いという。
アメリカには何度か行ったことはあるが、暮らしたことはないので、
そこまで人種偏見があるのかどうか、実感としてはわからない。

しかし以下に貼った動画をごらん頂きたい。

『あなたならどうする?~人種差別の実験 ブティック編~』
http://www.nicovideo.jp/watch/sm20236711

これを見る限りアメリカでも厳然とした黒人差別・偏見があることがわかる。
一部の白人系だろうが、黒人=犯罪者または犯罪を犯す人種と考えているようだ。
この動画もそういう人種偏見を証明している。

ただもう少し突っ込んで見てみると・・・

アジア系とアフリカ系の人種差別の意味は微妙に違うと思う。
シナチョン系などは肌の色というより、彼らの生活感覚・素行に問題があろう。
これは日本で在日が区別(奴らは差別というが)される理由と同じだと思う。

しかしアフリカ系は生活面や、素行の問題もあるにはあるのだろうが、
『肌の色=黒い』ということにも一つの原因はあるようだ。
アメリカでも黒い肌の色に抵抗を感じる人が現実にいるという。

上に述べた話しの日本人社長も、人物的にはとても立派でいい人だ。
しかも海外生活の経験も何年もあり、いろんな人種とも接してきた人だ。
しかしそんな人でも黒い肌の色に生理的嫌悪感があるようなのだ。

だからかどうか、多民族国家アメリカにおいてさえも、
黒人は黒人同士で結婚するケースが多いような印象を受ける。
オバマ大統領夫妻もそうだし・・・。

この記事のオプラ・ウィンフリーという司会者のことは知らないが、
全米でも有名司会者でセレブリティが、高級ブランド店に入店する以上、
それなりの服装や品性や振る舞いはあったと思う。

まさか穴の開いたジーンズでサンダル履きで、
ブロークンなハーレム言葉ではなかっただろう・・・

だから・・・

肌の色が黒いことが問題だったと思う。


ではなぜ、黒い肌に偏見がもたれるのだろうか?
私は肌の色による人種偏見や差別は、
西欧白人宗教であるキリスト教が元凶だと思っている。

旧約聖書では神が創造したのは白人とされる。
神の子・イエスはアラム族系ユダヤ人で褐色の肌だったといわれるが、
絵画に表現されるキリストもマリア天使たちも、すべて白人である。

旧約聖書では有色人種は人間ではなく、獣の一種
として認識されていると思う。日本人も『黄色い猿』と西洋人から言われてきた。
だから西欧では奴隷市場、奴隷貿易など、家畜売買みたいな商売があったのだ。

もっとも西欧の奴隷売買制度はギリシャ・ローマ時代からあり、
スラブ民族とは、かつてローマ帝国の奴隷(slave)だったらしいが、
この時代は人種に関係なく戦争捕虜が奴隷にされていたようだ。

ただスペイン・ポルトガルに始まる大航海、否、大侵略時代以降は事情が異なる。
ローマ教皇のお墨付きをもったカトリック宣教師と軍隊のセットで侵略が始まった。
異教徒、異民族、そしてケモノはいくら殺そうが、彼らには何らの抵抗感も感じない。

アメリカ大陸での先住民大虐殺は
神の名の下に行われたのだ。

<参考>
『インディアスの破壊についての簡潔な報告』 
ラス・カサス著
岩波文庫


このことはオーストラリア、ニュージーランドの先住民大虐殺も同じである。
イギリス人宣教師は日曜のミサで、先住民を殺すことが神の御心だと説き、
イギリス人入植者はハンティング感覚でアボリジニー虐殺を楽しんだ。

多分アジア地域の植民地支配にともなう大虐殺も同じ発想かもしれない。
白人にとって有色人種はケモノに過ぎないのである。
人間とは肌の色が白い生物だけだという認識である。


アメリカでも黒人奴隷売買は20世紀初頭まであった。
南北戦争の一因も奴隷解放だったことを考えれば理解できる。
しかもアフリカ系アメリカ人が公民権(選挙権や公務員採用権など)を得たのは、
第二次大戦後も20年近くたった1964年であったことも忘れてはいけない。


日本には奈良時代にシナから導入した律令制度に付随していた、
『奴婢』という奴隷的身分が一時期あっただけで、制度としては存在しない。
『的』と書いたのは黒人奴隷ほどの虐待を受けたものではなかったからだ。

ただ戦国時代の一時期において、キリシタン大名は領内の若い男女を、
戦費調達のために奴隷としてポルトガルに売り飛ばしていたことはあった。
これが後のキリシタン禁教令の一因にもなったのだ。

日本でも人身売買はあったが、西欧でいうような奴隷市場や奴隷制度は存在しない。

続く・・・




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Posted by トラネコ at 00:00│Comments(10)文化
この記事へのコメント
日本人どれい が欧州などに売られていたことは公然の事実であり、累計で10万人を超えるという説もあります。

http://gototeruki.web.fc2.com/etc/zatugaku/nihonjindoreibo-eki.html

これに怒った秀吉が、スペイン・ポルトガルが中国(当時の明)を侵略するのではないかと懸念して、そうなる前に日本が明を支配しようとしたのが朝鮮出兵の本当の理由だそうです。

http://nezu621.blog7.fc2.com/blog-entry-1582.html

これって、20世紀初頭のロシアの南下政策に対する懸念と全く同じですね。


ところで、トラネコ様がオプラ・ウィンフリーという司会者をご存じなかったのはちょっと驚きでした。
Posted by Black Joker at 2013年08月14日 03:13
Black Joker様
キリシタン大名のドレイ売買は教科書では教えられていませんね。
私も10年ほど前に知ったことでした。人間をドレイとして売買市場が成立するという考え方自体、有色人種を人間と見ていない考え方です。これをなぜキリシタン大名が理解しなかったのでしょうかね。やはりドグマ宗教の前では狂信的になる要素が大きいのかもしれません。

またイエズス会も一種の商社みたいな役割を負っていたのではないでしょうか。修道会の国際営業マンですね。やはり布教には金がいりますから、火薬やドレイ売買のマージンくらいは取っていたでしょう。

秀吉の朝鮮出兵の遠因がそこにあったんですか、なるほど。
ま、いずれいせよ我々は秀吉や家康の禁教令、キリシタン弾圧には感謝しないといけませんね。日本がメキシコや中南米諸国みたいな、複雑なアイデンティティの国にならなくてよかったです。

それから私はこちらでもテレビは、ニュース以外はほとんど見ませんので、芸能・スポーツ系のことはまったく知らないのです。
Posted by トラネコトラネコ at 2013年08月14日 03:59
トラネコ様、

トラネコさんのブログを読むようになってから、この件に引っかかっておりました。このエントリーを読ませていただいたついでに、過去のエントリーもさかのぼって読ませていただき、すこし他の情報にも当たった結果、最終的には、以下のWikipediaの記述に集約されると考えました。

『http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%B4%E9%9A%B7%E8%B2%BF%E6%98%93#.E6.97.A5.E6.9C.AC.E4.BA.BA.E5.A5.B4.E9.9A.B7.E3.81.AE.E8.B2.BF.E6.98.93』

トラネコさんは10年前、そして私は半年前にこの情報に接するまで、我々に世代は教えられていなかったわけで、日本の近代史と現代史と同様に、この『西欧との交流!!!』はオミットされていたということですね。

このチアパス高地の先住民族との接触という別の見地からのアプローチが、意外な場面で結合してしまいました。

これからこのファクターも考慮しながら、思考を続けていかなければなりません。
Posted by サンクリス通信 at 2013年08月14日 04:42
サンクリス通信様
同感です。
秀吉・家康の禁教令もこういう背景があれば納得できますが、私らは『神の前に人類平等を説く』キリスト教の教義が、当時の権力者にとって不都合だったから宗教弾圧した、という風に教えられ、そう認識してきました。

我々は日本人ですから、理性的に歴史の事実を考えていく必要はあります。そしてその解釈もシナチョンみたいに結論が先にあるのではなく、当時の社会情勢や文化的背景などを考えながら分析する必要はあるでしょう。
Posted by トラネコトラネコ at 2013年08月14日 05:13
黒人を勝手にアフリカから連れてきていて、働いてもらった挙句、差別は頂けませんねぇ。どこかの国は勝手に入ってきて勝手に、仕事と文化を破壊した挙句「キャベツニダ」って喚いてますが。

九州のキリシタン大名は酷いですねホント、硝石と生粋の日本人と交換するなんて。それで義理人情に厚い国民性とか、そんなふざけたことはいくら日本人でも言えませんよ。薩摩は江戸時代、非常に税が高かったですし、密貿易で何やってたか分かりかねますし。道義大国目指すなら、黒歴史もちゃんとそれこそ「直視」しないと、どこかの国みたくなっちゃいますよ。

仮に子供がいたとして白人黒人が子供の結婚相手なら、私日本人より大大歓迎しますよ。何故なら日本人はどこに特ア、ザイニ血が流れてるか分かりませんから。なりすましとか勘弁です。イラン人や、イスラエル人と結婚してくれたら、イスラム教、ユダヤ教よりも特アのみ憎むことを教えますよ。

生粋の日本人と言われても薩摩焼の沈壽官とか有田焼の代々続いてる家とか、百済神社、徐福神社の神主とか、実は比企氏、大内氏の末裔とか渡来人(弓月はOK)とか考えると…。
Posted by やま at 2013年08月14日 07:40
やま様
我々日本人も二千年以上も遡れば多民族の集合体ですから、そりゃあ半島の賤民の血だって何十分の一くらいは入ってる可能性はあります。でも渡来人の秦氏は弓月氏=ユダヤ系とも言われていますから、日本人は清濁併せ持つDNAで、良性のものが劣性を駆逐して、優性遺伝しているようです。ただし日本の国状に合ったという意味で、ですが。

とにかく雑多な民族の優性遺伝のハイブリットが日本人みたいですよ。スポーツ医学をやってる友人が言ってましたが、選手も混血系のほうが運動能力が高い人が多いそうです。そう考えると、半島の中だけで単一に混血を繰り返す『血の濃さ』があのような呪われた民族を作り上げたとも言えます。

九州各地の朝鮮陶工の末裔も、今では日本人の遺伝子の方が大いに勝っていると思いますけどね。純水にスポイドで一滴汚水をいれて飲んでも大丈夫なように、なんせ500年も前の話ですから、完全に日本人になっているでしょう。

もっとも現代では半島系は絶対にお断りですがwww
Posted by トラネコトラネコ at 2013年08月14日 08:25
一時期ファッションで日本人の女性がアフリカ系の彼氏と結婚するのが流行った時期がありました。
結婚は要は差別と言うより女性は流行りや好みで半島人や白人と引っ付くだけだし、親も孫への容姿の好みと思いますね。

お客の見た目で判断も周りにアフリカ系の金持ちが少ないのと、思い込みで判断したに過ぎないのかな(良くはない)
スイスのお店も相手がウィル・スミスやマイケル・ジャクソンならアフリカ系でも失礼な事はしなかったはず。
白人でもみすぼらしかったら同じように対応したのでは?
『犬と日本人お断り』なんて貼り紙の国はそれ以前の国民ですが。

好みの問題ですが、私も日本人の次なら混じりけ無しの白人が好きです。(真っ赤)
Posted by なにわ爺 at 2013年08月14日 09:08
なにわ爺様
人種に対する見方もいろいろあるのでしょうが、私は基本的には個々人の人間性ですね。好みに関しても私は肌の色はこだわらないタイプです。かつてドミニカ共和国にいた頃はドミニカの黒人女性を付き合っていましたし。どんな人種でも立派な人もいれば、軽蔑すべき人もいると思います。個人的には何人種であろうと、ほとんど関係ないですね。

いや、ひとつ例外がありました、ヒトモドキは絶対に嫌ですwww
Posted by トラネコトラネコ at 2013年08月14日 09:16
>とにかく雑多な民族の優性遺伝のハイブリットが日本人みたいですよ。

以前もおっしゃってましたね。スラブ人とか、やたら美人が多いのはあの辺戦争しまくってて、それの産物が美人という何とも言えない歴史持ってます。

恨盗の血が入ってるのは一説に九州で70%居るとかいないとか。純水の中に入れる汚水がポロニウム級だと…。

一番恐れてるのが在日の同化です。いくらなんでも朝鮮の混血は、あの国の法則で破壊されそうですからね。一滴でも怖いです。水に流す国民性はこういう場面で勘弁です
Posted by やま at 2013年08月14日 12:27
やま様
>一番恐れてるのが在日の同化です。いくらなんでも朝鮮の混血は、
 あの国の法則で破壊されそうですからね。一滴でも怖いです。
 水に流す国民性はこういう場面で勘弁です
確かに。
そうですねえ、プールの中に一滴でも猛毒かウイルスを落とせば、それが拡大することはありますから、ほんの一滴でも油断はできないですね。
日本国籍取得申請を特亜二限って厳しくするとかできないですかね・・・
Posted by トラネコトラネコ at 2013年08月14日 12:33
 
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