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裏切りと嘘の国際関係・映画『ワールド・オブ・ライズ』

2013年11月30日

裏切りと嘘の国際関係・映画『ワールド・オブ・ライズ』



久しぶりに映画の話題です。

『ワールド・オブ・ライズ』『嘘の世界』である。
原題は『Body of lies』だから直訳すれば『嘘の体』?
わかりにくいから、嘘の世界に変えたのかも知れない。

レオナルド・ディカプリオラッセル・クロウの二大名優が演じ、
リドリー・スコット監督のサスペンス・アクション映画である。
アクションというより外交の裏街道の非情さを見る映画だろう。

中東を舞台にイスラム原理主義のテロリストとの戦いで、
情報収集するCIA工作員の活動を描いた物語である。
あらすじはこちらでごらん頂きたい。↓
Movie Walker・ワールド・オブ・ライズ

映画をごらんになりたい方はこちらで・・・
ワールド・オブ・ライズ



ディカプリオも中年になり、かつてのアイドル的なスターから、
性格俳優としてのいい味が出せる役者へと成長した。
この作品では『ブラッド・ダイアモンド』の傭兵のイメージとダブる。

ラッセル・クロウは太ったわ、中年太りのオッサンそのものwww
『グラディエーター』でアカデミー主演男優賞獲得したときは、
もっとカッコよくてスマートだったんだが・・・

裏切りと嘘の国際関係・映画『ワールド・オブ・ライズ』



主人公のフェリスは現場で情報活動をするエージェントで、
毎日が生きるか死ぬかの瀬戸際に活動している。
上司のホフマンはワシントンから優雅に家庭生活を送りながら、
淡々と事務的かつ冷酷な指令をフェリスに出し続ける。

この二人の関係が現場主義官僚主義の違いを、
極めて対照的に浮き彫りにしているのが興味深かった。
『踊る大走査線』という邦画で『事件は現場で起こっているんだ!』
と、叫ぶ青島刑事のシチュエーションを思い出した。

裏切りと嘘の国際関係・映画『ワールド・オブ・ライズ』


この映画を見ていると、まさに国際社会は権謀術数の世界で、
騙し騙され、裏切り裏切られの連続である。こういう世界に生きれば、
その後人間不信に陥り、社会復帰できないのではないかと思った。

これは一種のスパイ映画であるから、誇張した演出があるのは当然だが、
まったく虚構の世界ではなく、恐らく極めて現実に近い映画だと思う。
とにかく信頼とか信用などが存在せず、協力者でさえ裏切る世界である。

これを見れば日本外交の幼児性を感じざるをえない。
シナや馬鹿チョンに舐められ、手玉に取られる政治屋がいかに多いことか・・・
もっとも自分から尻尾振っていく売国奴が日本の政官財界である。

安倍政権もNSC創設するならこういう世界が相手だという前提で、
今後の職員研修を行っていくのだろう・・・・・・・・な?
安倍首相はアメリカ国務省を怒らせるくらいの外交を展開してほしい。

外交とは武器を使わない戦争だということであろう。
つまり交渉では顔は笑顔だが拳を握り締めて行うものだという。
真の平和主義者は、外交交渉で相手を怒らせるくらいでちょうどいいのだ。

交渉能力という武器の方が戦争に発展しないしコストも安くつくのだ。
議論ですむなら安いもんだろ、これが戦争を抑止する平和外交なのである
安っぽい『友好』だの、『大人の対応』だのは馬鹿のいうことである。


拙ブログでも何度も引用している言葉だが、
W.チャーチルの『国際社会に真の友人はいない』
という言葉を思い出す。日本外交もこういう現実を学んで欲しい。

裏切りと嘘の国際関係・映画『ワールド・オブ・ライズ』



マキャベリいわく・・・

隣国に援助する国は滅びる!

 次の二つのことは、絶対に軽視してはならない。

 第一は、忍耐と寛容をもってすれば、
 人間の敵意といえども溶解できるなどと思ってはならない。

 第二は、報酬や援助を与えれば、
 敵対関係すらも好転させうると、思ってはいけない」

安倍晋三首相にこの言葉を送りたい。



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Posted by トラネコ at 00:00│Comments(8)映画
この記事へのコメント
最後の2つの言葉は日本の教科書に記載したいくらいですね。
Posted by 猫ザト at 2013年11月30日 11:22
猫ザト様
日本の外交官や政治家は何を学んでるんでしょうね・・・
Posted by トラネコトラネコ at 2013年11月30日 11:54
 >国際社会に真の友人はいない

 だからこそ、逆説的に台湾や東南アジア諸国、インドやトルコと言った日本に好意的な国を味方につけて、そして増やしていく必要があると思います。国際政治の場で「親日的」が何処までその意味を持ち得るかは不明確ですが「味方を増やす」と言うのは個人でも組織でもごく自然に取りうる行為ですし、わざわざ反日的な国に媚を売る行為の方が異常すぎます。
 いくら上記の名言を残したチャーチルでも、現代日本の売国政治屋とかマスゴミ人の特亜に対する媚態を見たら「Oh my God!」と絶叫して卒倒するかもしれません(爆笑)。
Posted by KOBA at 2013年11月30日 12:58
KOBA様
同意です。
国際情勢は日々流転、変化します。
友好国も敵国も時代や状況でどうにでも変わります。『真の友人』がいないのはそういうことでしょう。日米もかつては敵同士でしたが、今は被従属的的友好を保っています。その時々の情勢で味方を作っておくことは当然です。

しかし中韓とは一度として友好関係はなかったでしょう。これも歴史の教訓ですね。むしろ敵対関係の方が多い。とくに朝鮮はかつて同朋だったものが、敗戦とともに掌を返すごとく裏切ったことも、日本人の学ぶべき歴史の大いなる教訓ですね。
Posted by トラネコトラネコ at 2013年11月30日 13:11
NSCの担当は確かセコウじゃなかったですか。
彼は民主党の左巻きと結婚しました。

何を考えているのでしょう。
安倍さんはどうするつもりでしょう。
Posted by 八目山人 at 2013年11月30日 17:17
八目山人様
知りませんでした。
林久美子議員も調べてみたら、夫婦別性、在日参政権、憲法改正反対など、ホント左巻きですね。その世耕 弘成がNSC担当・・・情報が民主党に漏れそうですな・・・安倍さんの人事は、第一次組閣は派閥均衡人事なのはわかります。第二次組閣が本物と思っていますが、さて・・・
Posted by トラネコトラネコ at 2013年12月01日 00:33
「被抑圧者や被搾取者の無力感を大いに強めるには、彼らの苦情を一貫して無視すればよい」とスターリンは言ってますので、今の町人政治家の言動も、推して知るべしかと思います。

中世の異端審問とか魔女裁判は疑われただけで火あぶりになったりするので、厄介な隣に協力する連中はこのくらいしてやりたいもんです。

自民党の麻生副総理をはじめ、チョンとトンネルを結んで巨大利権を狙ってる連中はこのくらいしないといけませんね。世耕もそうですが国会議員で西村真悟先生以外は、売国的政策が最低一つはあると思っていいでしょう。はっきり言って西村先生、中山恭子先生以外の保守は所詮駒に過ぎません。

なんせ、売国奴を、処罰できない、陳情しても言い訳ばかりする、そのくせ保守系の支持者を騙す、そして保守の支持者は騙されていることに気づかない。支持者が、いかにも、もやし、口の軽い現代人。民度を政治家などあまり出てこないでしょうね。

日本の政策は、個人に例えたら、優しさを装って内心は傷つきたくない弱虫に過ぎないです。強くなるということは、どこかで必ず大なり小なり苦痛がありますからねぇ
Posted by やま at 2013年12月01日 07:50
やま様
スターリンのいう事はつまり、希望の芽を摘み取れというこおtでしょうか。
希望がなければ無力感しか残りませんしね。まあ独裁者は徹底して弾圧するならせよということかもしれませんね。これの見本が北朝鮮でうすか・・・。

最近いろんな政治家をみていますと、保守というのがわからなくなってきました。民主・共産・公明などは論外として、麻生太郎も仰るようにセメント屋の社長だからか、トンネルや道路の土建利権には熱心ですしね。確かに西村慎吾議員は筋が通っていますが、一匹狼で中々人が集まりません。民主主義は数ですから1人では力になりません。でも人間世界は欲得が絡みますし、そうなれば、利権に動くのは世の常ですから右も左もありませんわな・・・

論壇のなかでも保守は多様に分裂し、批判しあっています。ちょうど昔の全共闘が日共系vs反代々木で対立し、反代々木でも革マルvs中核とか毛沢東派や第4インター系とかいろいろ分裂対立していました。保守も同じですね。
Posted by トラネコトラネコ at 2013年12月01日 11:50
 
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